ツインバード コーヒーメーカー 評判

ツインバード コーヒーメーカー 評判 /おすすめポイント

コーヒー豆のミルから抽出までボタンひとつで行える全自動コーヒーメーカーは、挽きたて淹れたての一杯を手軽に味わえる一方で、「全自動」であるがゆえに豆の挽き方やドリップの仕方には限界がありました。

そんなジレンマを解決して、コーヒーメーカー業界に革命を起こしたのが、ツインバード工業のコーヒーメーカーです。

数あるコーヒーメーカーの中でも、「日本人の舌に合ったコーヒーメーカー」という括りでは、ツインバードのコーヒーメーカーの右に出るメーカーはありません。

プロの技を正確に再現するマシン

ツインバードのコーヒーメーカーは、東京・台東区の名店「カフェ・バッハ」の店主で、日本のコーヒー界の“レジェンド”として知られる田口 護さんが監修しています。

豆の量や粒度、水量やお湯の温度、ドリップの仕方などすべての工程に「カフェ・バッハ」の流儀が反映されており、すべての工程を正しい作法で一つひとつ丁寧に再現されています。

さらにテイスティングを重ねることで、田口先生の目指す透明感のあるまろやかな美味しさを楽しめます。

豆量・粒度・水量・湯温・蒸らし時間など、コーヒーを淹れる各工程をプロの所作で再現できるよう、設計されており、まさに、自宅に居ながら“喫茶店のコーヒー”を楽しめるマシンなのです。

田口護氏プロフィール

「東京珈琲四天王」と呼ばれ、日本のコーヒー業界を代表するお店であるカフェ・バッハ店主兼、株式会社バッハコーヒー代表。2012年から日本スペシャルティコーヒー協会会長。2000年沖縄サミットにて各国の首脳たちが集う晩餐会の締めくくりを飾るコーヒーにバッハ・ブレンドが選ばれ、好評を博す。2015年NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に出演。世界からレジェンドと評される。

無印の人気コーヒーメーカーもツインバード社製

3万円を超える高級コーヒーメーカー市場が日本で活気づいたのは、2017年に無印良品が「豆から挽けるコーヒーメーカー」(発売当時の価格は税込み3万2000円)を発売したのがきっかけでした。

【無印良品】豆から挽けるコーヒーメーカー(MJ-CM1)
  • 実勢価格:2万4,900円
  • サイズ:幅14.5×奥行き28.5×高さ34.5cm
  • 重量:4.4kg
  • 抽出量:1~3杯(定格容量520ml)

無印良品の「豆から挽けるコーヒーメーカー」の製造元はツインバード工業です。

無印の「豆から挽けるコーヒーメーカー」は、無印らしいシンプルなデザインとさっぱりとした飲みやすい薄味が人気を呼び、一時は入手困難になるほどだったのですが、3万円という価格にしては問題点もありました。

【無印良品】豆から挽けるコーヒーメーカー(MJ-CM1)の問題点
  • ミルの音が大きく、動作時間も長く感じる(挽き終わったあとの空回りするような音が気になる)
  • 豆がすべてミルに入らず残ることがある(自動のはずなのに見守り&手動アシスタントが必要)
  • 水タンクは右、ドリッパーは左から取出す仕様(本体はスリムなのだが左右に空きスペースを要する)

ミルについては我慢できましたし、それ以外は慣れとともに気にならなくなっていたのですが、この製品の製造を手がけるツインバード工業が「無印の上位互換の高級コーヒーメーカー」とも言えるCM-D457Bが発売した事により、日本中のコーヒーファンにツインバードの名前が知られる事になります。

味だけでなく五感でコーヒータイムを楽しめるこだわり

コーヒーメーカーは味も大切ですが、作る過程を楽しめる事も重要です。

ツインバードのコーヒーメーカーの最大の魅力! と言っても過言ではないのは「コーヒーができるまでの過程が見える」構造であること。

こうばしい香りを楽しみつつ、ドリッパーに豆が落ち、6つの穴からシャワードリップが注がれ、豆が膨らんで湯気がたちのぼる様子を間近で眺めることができます。

豆を挽く音、蒸らしによって豆が膨らんでいく様子、シャワードリップの湯気、したたる音、香り立つコーヒーアロマ、作る過程の中身が見える構造によって、まるで目の前でプロがコーヒーをたてる所作を見ているようです。

コーヒーをたてる作法の一つひとつを五感であますことなく感じることができる工程が見えるデザインを採用しているのはツインバードのコーヒーメーカーの魅力です。

ツインバード コーヒーメーカー 評判 /コーヒーメーカーの種類

ツインバードのコーヒーメーカーのラインナップは、全自動タイプが2機種、サイフォンタイプが1機種と計3機種なのでそこまで種類は多くありません。

どれも高評価なのですが、一番有名で人気が高いのは全自動コーヒーメーカーのCM-D457Bです。

全自動コーヒーメーカー

ツインバードの全自動コーヒーメーカーはハンドドリップに近い形状をしており、2019年度のグッドデザイン賞も受賞したコーヒーメーカーです。

もちろん見た目がオシャレなだけでなく、コーヒーにこだわりが強い人向けに嬉しい機能が搭載されていることも魅力です。

ツインバードの全自動コーヒーメーカーの特徴
  • 低速臼式フラットミルで粗・中・細の3段階に挽き分けが可能
  • 83度と90度の2段階に調整できる抽出温度
  • 五感で楽しめる抽出工程

CM-D457B

商品スペック
  • 容量:3カップ(450ml)
  • ミル:臼式フラットミル
  • フィルター:ペーパー
  • カラフェ/サーバー:ガラス
  • 挽き分け:粗挽き/中挽き/細挽き
  • 湯温調整:83度/90度
  • 保温機能:20分
  • 蒸らし機能:カップ数に合わせた3段階の蒸らし湯量調整
  • 大きさ:約160×335×360mm
  • 重さ:4.1kg
  • 電源コード長:1.4m
  • 付属品:計量カップ、お手入れブラシ、ペーパーフィルター(5枚)
  • カラーバリエーション:ブラック
  • 特記事項:コーヒーミルだけの使用もOK、豆、粉どちらも対応

「全自動コーヒーメーカー CM-D457B」はハンドドリップの本格派コーヒーを楽しめる一品で、ツインバードのコーヒーメーカーの代名詞とも呼べる名機です。

日本スペシャルティコーヒー協会会長も務めた田口護氏の監修のもと設計されたコーヒ抽出プロセスと2019年度のグッドデザイン賞を受賞したプロダクトデザインが魅力です。

CM-D465B(大容量タイプ)

商品スペック
  • 容量:6カップ(900ml)
  • ミル:臼式フラットミル
  • フィルター:ペーパー
  • カラフェ/サーバー:ガラス
  • 挽き分け:粗挽き/中挽き/細挽き
  • 湯温調整:83度/90度
  • 大きさ:約160×335×425mm
  • 重さ:4.5kg
  • 付属品:計量カップ、お手入れブラシ、ペーパーフィルター(サイズ「102」5枚)、ペーパーフィルター(サイズ「103」5枚)
  • カラーバリエーション:ブラック

「全自動コーヒーメーカー CM-D465B」は容量が「CM-D457B」の2倍になった製品です。

「CM-D457B」と比べると高さが65mm高くなっている以外は搭載されている機能、性能、幅、奥行きまで同じなので、容量が2倍でも高さだけに気をつければ置き場所に悩むことはないでしょう。

サイフォン式コーヒーメーカー

ツインバードは日本で唯一の電気式サイフォンコーヒーメーカーを製造するメーカーでもあります。

アルコールランプを使うよりも安全でありながら、サイフォン式特有の濃いコーヒーを楽しみたい方におすすめです。

付属するロート・サーバー・撹拌用の竹べらは全てHARIO社製ということも見逃せないポイントです。

ツインバードのサイフォン式コーヒーメーカーのおすすめポイント
  • シンプルでクラシックなデザイン
  • サーバーを外すと自動的にスイッチオフ
  • ロート・サーバー・撹拌用の竹べらは全てHARIO社製

CM-D854BR

商品スペック
  • 容量:4カップ(480ml)
  • ミル:なし
  • フィルター:なし
  • カラフェ/サーバー:ガラス
  • 挽き分け:なし
  • 湯温調整:なし
  • 大きさ:約255×180×325mm
  • 重さ:1.8kg
  • 付属品:計量スプーン、ろ過器、竹べら
  • カラーバリエーション:ブラウン

国内で販売されいてる唯一の電気式サイフォンコーヒーメーカーです。

コーヒー豆のグラインドやコーヒー抽出中の撹拌作業など全自動式よりも手間はかかりますが、濃く深いコーヒーを味わいたい方におすすめです。

ツインバード コーヒーメーカー 評判 /コーヒーメーカーの選び方

全自動式かサイフォン式か、このどちらかでコーヒーメーカーを選べるなら問題はありませんが、まだどのコーヒーメーカーが自身に合っているのか分からない方は好みのコーヒーや1日あたりの飲む量などにも着目して選ぶと良いでしょう。

どうしても決められないなら、コーヒー豆とフィルターがセットになったCM-D457Bのスターターセットがおすすめです。

公式オンラインストアで44,170円( 税込 )で購入可能で、届いたらすぐに美味しいコーヒーを挽いて飲む事ができます。

コーヒーの風味の違い

全自動式とサイフォン式では抽出されるコーヒーの風味が異なります。

全自動式のコーヒーメーカーはペーパーフィルターで濾されるのですっきりとした味わいになりますが、サイフォン式のコーヒーメーカーはコーヒーオイルもダイレクトに感じられる味わいになります。

特にサイフォン式のコーヒーメーカーはメッシュフィルターで淹れるドリップコーヒーよりも深く、濃い味わいになります。

容量の違い

ツインバードのコーヒーメーカーは3機種それぞれで容量が異なります。

世帯人数や1日の飲む杯数で選びましょう。

コーヒーメーカー タンクの容量 コーヒーカップ杯数 マグカップ杯数
CM-D457B(全自動式) 450ml 約3杯 約2~3杯
CM-D465B(全自動式) 900ml 約6杯 約4~5杯
CM-D854BR(サイフォン式) 480ml 約4杯 約2~3杯

ツインバード コーヒーメーカー 評判 /CM-D457Bを検証レビュー

ツインバードのコーヒーメーカーの代名詞でもあり、日本のコーヒーメーカー業界の歴史を塗り替えた名機でもあるCM-D457Bのスターターセットを公式オンラインストアで44,170円( 税込 )で購入して使ってみた感想をレビューします。

本体もドリッパーもマットブラックで統一された高級感がある本機は、大人気なので、売り切れている事も多いのですが、この時はたまたますぐ買えました。

ダイヤルの文字は白で統一されており、控えめながらも存在感のあるデザインです。

全自動コーヒーメーカーとしては比較的小型で、サイズ感としては有名なシロカの全自動コーヒーメーカー等と大差ないです。

メニューダイヤルは前面に集約されており、電源スイッチだけが側面についています。

水タンクは本体後方にあり、取り外しはできないタイプです。

豆または粉から淹れることができ、ミルだけを使うこともできます。

豆の挽き具合は粗・中・細の3段階、抽出温度は83℃・90度の2段階、カップ数は1~3杯。

ミルは低速でじっくり挽く臼式を採用しており、挽くときの摩擦熱を抑えることで、コーヒー豆の風味を保ちやすいのが特長です。

結構なお値段の高級コーヒーメーカーですが「味は美味しい!」とネットの口コミでも高く評価されているので期待できそうですね。

豆の量を変えて味を調節することが出来るのは画期的な機能!

私はハンドドリップでコーヒーを淹れる際、味を濃くしたい時は豆の量を調節する派なのですが、以前使っていたシロカSCーC122では水の量でしかコーヒーの濃度を変えられないのが不満でした。

シロカSC-C122の場合、コーヒー1杯分に使う豆の量が決まっていたのですが、1杯分の量の重さを(1杯分=12gみたいに)計っているわけじゃなく、おそらく豆を挽いている時間(ミルの稼働時間)が基準になっている感じでしたが、こういったタイプのコーヒーメーカーは非常に多いです。

水の量でしか調整できない従来のコーヒーメーカーの場合、マンデリンのような粒が大きい豆を入れると、挽くのに時間がかかるのか、時間内に豆を全部挽けないといった問題が発生し、アメリカンコーヒーのような薄味のコーヒーになりがちです。

水の量でしかコーヒーの味を調節できないタイプのコーヒーメーカーで「ちょっと濃いめのコーヒーを飲みたい」場合、以下のような作業が発生するのでかなり面倒です。

従来のコーヒーメーカーで濃いめのコーヒーを作る手順
  • ①コーヒーを2杯分作るように設定する
  • ②水は1杯分ちょっとタンクに入れる(一杯分ジャストだと味が濃すぎる)
  • ③出来上がりの味を薄めに設定する

上記のように、ハンドドリップする時みたいに直感的にコーヒーを作れないのは従来のコーヒーメーカーのデメリットでしたが、ツインバードのコーヒーメーカーの豆の量を変えて味を調整できる機能は非常に画期的です。

使用するコーヒー豆

最初に飲んだコーヒー豆については、「全自動コーヒーメーカースターターセット」を購入した時についてきたカフェバッハの「83(ハチサン)」という豆を使用して飲んでみました。

83にはタンザニア産コーヒー豆や、メキシコ産コーヒー豆などがブレンドされていおり、鮮度管理する上で合理的という理由から、ペットボトルに入っています。

あらかじめ保存容器に入っている状態で届くので、自分でキャニスター(コーヒー豆の保存容器)に移し替える必要がないのは楽ですね。

ペットボトルに入ったコーヒー豆を出してみると、粒は綺麗に均一に揃っており、欠点豆などは一切なく、焼きムラもほとんどと言っていいほど見られませんでした。

コーヒーメーカーだけでなく、豆にも強いこだわりを感じられますね。

CM-D457Bのおすすめの設定は「浅」「中挽き」「83度」

実は、日本の普通のコーヒー、ストレート、ノーシュガーで楽しむ人が多い場合、コーヒー豆の焙煎は、深くても「中深煎り」です。

深煎りすると香ばしさは立つのですが、苦みが強烈にでるため、繊細な甘味、酸味、柑橘系の香りなどが出て来ないからです。

このため、計量カップは「浅」目盛り、挽き方は「中挽き」抽出温度は「83℃」で、ほとんどの人は満足できます。

付属の取り扱い説明書には、コーヒー豆・水それぞれの適切な量が記されていますが、コーヒー豆「83」は、中深煎りなので、下記の設定がおすすめです。

CM-D457Bのおすすめの設定
  • 挽き方:中挽き
  • 使うコーヒー豆の量:16g
  • 抽出温度:83℃

コクのあるコーヒーが好きな人は細挽きもおすすめですが、中挽きだと、よりスッキリした味のコーヒーになるので飲みやすいです。

CM-D457Bで美味しいコーヒーを作る為の手順

実際にCM-D457Bで何度かコーヒーを入れて試行錯誤した結果、一番美味しかった作り方をご紹介します。

もちろん、人によって好みはあると思いますが、参考にしていただけたら幸いです。

①水タンクに水を入れる

本体上部にあるタンクのフタを開け、でき上がりのカップ数に応じた量の水を注ぎます。

最大容量は3カップ(450ml)。コーヒー1杯を淹れる場合は、計量器ではかる(150ml)か、専用ガラスサーバーの目盛り「1」のところまで水を入れます。

水150mlだと、仕上がりの量は130mlくらいになるので、コーヒー1杯作るなら水170mlがおすすめです。

②ペーパーフィルターをドリッパーにセット

本体にペーパーフィルターが5枚ついてきますが、ペーパーフィルターは、メリタやカリタの「1×2」「102」という規格のものか、「2~4カップ用」を使います。

おすすめはメリタの「ペーパーフィルター ナチュラルホワイト 1×2」(100枚入り・実勢価格355円)ですが、「2~4杯用のフィルター」になっています。

とりあえず2~4杯用の台形フィルターを買えば、あとは端っこを折ってサイズ調節できます。

ペーパーフィルターを折ったら、ドリッパーにセットしますが、ここでペーパーフィルターを折ってからドリッパーにセットするのがポイントです。

まず側面を折り、次に底の部分を側面と逆方向に折り、2箇所折ると、ドリッパーにぴったりとフィットします。

茶色いフィルターは漂白されていないので、紙の匂いがありますが、フィルターにお湯をかける「リンス」という作業をする事で、紙の匂いが取れてコーヒーに付着しませんのでおすすめです。

③コーヒー豆or粉を投入

ミルのふたを開けて、コーヒー豆をセット、またはペーパーフィルターにコーヒー粉を入れます。

付属の計量カップには「深」(深煎り)、「中」(中煎りでコクを増すとき)、「浅」(浅煎り、中煎り、中深煎り)の3種類の目盛りがあり、豆の煎り方とカップ数に応じた量を入れます。

1人分であれば「浅」で1カップ分(取扱説明書に記載の目安量:16g)の豆をセットしましょう。

ツインバードの全自動コーヒーメーカーは、投入したコーヒー豆すべて使い切りますので、濃いめのコーヒーを作りたい時は、投入のタイミングで豆の量を増やします。

④電源スイッチをオンにします

豆をセットしたら、本体の右側面にあるスイッチを入れます。

⑤挽き目を選択

ダイヤルに書かれた丸い印が挽き目の大きさをあらわしており、左から「細挽き/中挽き/粗挽き」になっていますので、好みの挽き方にセットします。

⑥豆or粉、温度、カップ数を選択してスタート

操作部にあるダイヤルでメニュー(豆から/粉から/ミル/メンテナンス)、抽出温度(83℃/90℃)、カップ数(1杯/2杯/3杯)を選びます。

本体に同封されている「GUIDE BOOK」によれば、「83℃の湯温は、すべての焙煎度に向く適温」、「90℃の抽出は、しっかりとした味と苦味が立ちます」と書かれています。

普通の味の珈琲を一人前作りたいのであれば、「豆から・83℃・1杯」がおすすめです。

選択してスタートボタンを押すとピピッと音が鳴ります。

お湯の温度が違うだけで、コーヒーの味は大きく変わる!

90℃だと苦味が中心の味わいになり、83℃だと苦味よりも酸味が感じられるようになり、コーヒーの甘みも83℃の方が感じやすいです。

コーヒー豆の量、水の量、さらには「お湯の温度」まで自分好みに設定できるので、「仕上がりの味に妥協しなくて良い」のが、CM-D457B最大の強みでしょう。

⑦ミルが動作開始

ミルが回転し、ガリガリと音を立てて豆を挽き始めます。

ドリッパーをのぞくと、挽いた豆がフィルターに落ちていく様子が見え、挽きたての豆の香りがふんわりと漂います。

無印良品「豆から挽けるコーヒーメーカー」のほうが圧倒的に動作時間が長く、回転音も大きいのかと思っていたのですが、実際に計測してみました。

  • ミルの動作時間:どちらも約1分30秒
  • ミルの回転音:無印/85~87db、本機/79~85db

回転時間はほぼ同じ、ボリュームは本機がやや小さめという結果になりました。

コーヒー豆を挽く音は、シロカの全自動コーヒーメーカーより静かです。

シロカのコーヒーメーカーで豆を挽くときは、「下の階まで響いてないかな?」と思うくらい音が大きかったですが、ツインバードの全自動コーヒーメーカーは早朝でも問題なく使えます。

あらためて両者の音を聞き比べてみると、ボリュームというよりは音質に違いがあることがわかりました。

無印のほうが音が高く、後半の約50秒程度はウィーーンと空回りをしているような音が続く(もう挽き終わってるのにまだ回っているのかという感じがする)ため、うるさく聞こえやすいのかもしれません。

本機は空回りをするような感じはなく、最初から最後まで低音で豆を挽く音が続くため、ストレスを感じにくいようです。

ミル機能だけ使う事も可能!

メニューダイヤルは左から「豆から/粉から/ミル/メンテナンス」となっており、ガラスサーバーとドリッパーをセットして「ミル」(ギザギザのマーク)を選択すると、豆だけを挽くことができます。

スタートボタンを押したあと、豆の量にかかわらず5分で自動停止しますが、それまではミルが動作し続けるので、挽き終わったところで自分でボタンを押して止めます。

普段は全自動の便利さにどっぷりと浸かっていても、たまにはハンドドリップしたくなることもありますよね。

そんなコーヒー好きの気まぐれにも応えてくれる懐の深さも、このマシンの魅力の1つです。

⑧お湯がシャワー状に注がれる

ミルの動作が終わると、今度は6つの穴からお湯がシャワー状に出てきます。

お湯がフィルターに注がれては止まり、を3回ほど繰り返し、じんわりと豆にお湯が行き渡っていきます。

ドリッパーからはほのかに湯気がたちのぼり、コーヒーの香りはますます濃厚に。少しずつポタポタと、ガラスサーバーにコーヒーが落ちていきます。

⑨完成

ピピッと音が鳴れば美味しいコーヒーが完成します。

タンクには150ml程度の水を入れても、実際にコーヒーとして抽出されるのは約130mlになります。

取扱説明書にも「コーヒーの粉が吸水するため、コーヒーの抽出量はガラスサーバーの目盛りよりが少なくなります」という記載があります。

スタートボタンを押してから完成までの所要時間は、約5分40秒、同じ豆と設定で、2杯で約6分40秒、3杯で約7分50秒かかります。

完成までのスピードは決して早くはありませんが、待ちくたびれるというほどでもなく、「できあがるまでの香りを楽しみつつ、ほかの用事をする(するといつの間にかできている)」というのが毎朝の習慣となっていきます。

⑩保温時間は20分

完成を知らせる“ピピッ”の音とともに、保温ランプが点灯します。保温時間は20分間。終了時にも“ピピッ”と鳴って知らせてくれます。

抽出完了すると「ピピッ」という音で知らせてくれてコーヒー保温モードに入り、最大20分間保温してくれます。

その後は自動で保温解除されますので、保温しっぱなしのコーヒーを放置しても、電気代がかさむ心配はありません。

⑪電源スイッチをオフに

保温のオンオフは自動ですが、本体の電源は自動でオフにはなりませんので、保温時間が終わったら電源を切りましょう。

コーヒーを淹れるためのメニューダイヤルは前面についているのですが、電源スイッチだけが側面にあり、正面から見えないので切り忘れには注意。

視界に入らないので意識しにくいのではないかと思いますが、電源スイッチの場所が離れていることと、自動でオフにならない事は、本機のちょっと惜しいポイントです。

⑫最後に、コーヒー粉や水滴を拭き取ります

のぞきこまなくては見えない位置にあるので、これまたついつい忘れがちになるのですが、ミルのシャッター部には挽いたあとの粉と、水滴がついています。

粉がついたままにしておくと、コーヒーメーカーの周りが粉だらけになったり、ふとしたはずみで、できたてのコーヒーが入ったカップの中に粉が入ってしまったりするので、コーヒーを淹れ終わったらその都度、ペーパータオルなどで粉を拭き取りましょう。

淹れ終わった直後なら湯気による水滴もついているので、粉がパラパラと飛び散ることなく、ササッと拭き取れます。

また、黒い家電すべてに言えることなのですが、ホコリが目立ちやすいので注意が必要です。

粉や水滴を拭き取ったあと、ついでに濡れ布巾などで本体全体をサッとひと拭きすると、マットブラックがいっそうカッコよく見えます。

CM-D457Bで淹れたコーヒーは、花のような風味

カップに顔を近づけると、香ばしさと花のような香りが感じられます。

さっそく一口飲んでみると、チェリーを思わせるフレッシュな甘酸っぱさが口に広がります。

苦味は控えめで、深いコクが印象的。予想をはるかに超える美味しさです。

後味はすっきりとしていて、酸味が口に残ることもなく、爽やかな味わいが楽しめます。

そして、豆本来のクルミのような余韻がほのかに感じられます。

コーヒーの味は重厚感があるけど飲みやすい

とにかく美味しいのですが、非常に飲みやすいのもポイント。

体の芯にスッと入っていく感じです。

豆によって違いはあると思いますが、コクとキレがあって深みがあるのに透明感があるという感じがします。

飲みやすいだけでなく、しっかりとした旨味が感じられ、まさに喫茶店のマスターが淹れてくれたコーヒーのような、濃厚な味わいがします。

豆の量で味も調整できるので、同じ豆でも気分によって挽き方を変える楽しみもあります。

  • 休日のゆったりとした時間にお店の味を楽しみたいときは、取扱説明書どおりの量で濃い目に。
  • 平日の朝にさっぱりと多めに飲みたいときは、水量を足して(または水量そのままで豆を少なめにして)やや薄めに。

ハンドドリップで細挽きすると若干口当たりが滑らかになる!

ツインバードCM-D457Bはコーヒーミル単体でも使えるので細挽きにハンドドリップして飲み比べてみました。

ギザギザしたアイコンにツマミをセットすれば、コーヒーミルとして使えますが、コーヒー粉の粒度も均一に揃っていて、コーヒーミルとしても申し分ない性能です。

細挽きに設定したカフェバッハのコーヒー豆「83」は、そのままドリッパーに投入されていくので、挽き終わったらお湯を注ぐだけでOKです。

味については、ハンドドリップしたコーヒーと、コーヒーメーカーで淹れた味は大差なく、どちらも美味しいのですが、若干、ハンドドリップで淹れたコーヒーのほうが口当たりなめらかな印象を感じます、

2つを同時に飲み比べないと、違いが分からないレベルですが、更に滑らかな口当たりのコーヒーを飲みたい人にはおすすめです。

出来上がりの温度は65度

コーヒーが出来上がった直後の温度は、コーヒーが一番美味しい飲み頃とされる65℃前後になっています。

それをぬるいと感じるかどうかで好みが分かれますが、できたてを冷まさずにすぐ飲むことができる温度です。

冷めてもコーヒー本来のブレンドの味わいが生きており、アイスコーヒーとしても十分に楽しめます。

1人分は温かいまま飲みきるには丁度いい量

あたたかいまま飲み切るにはちょうどよい量ですが、ちょっと少なめに感じる人もいるかもしれませんし、感じ方には個人差があると思います。

最大の3カップを淹れても大人2人で飲むとあっという間になくなってしまうので、気になる人は、CM-D457Bと同じ機能で6杯分飲めるCM-D465Bを買った方がいいかもしれません。

メンテナンスのしやすさ

ミルは取り外し可能で掃除しやすい

ミルは取り外し可能となっており、非常に掃除がしやすいです。

左右にある着脱ボタンを押しながら引き抜くと、ミルが外れます。

付属の「お手入れブラシ」で本体のミル固定部をこすると、コーヒーの粉がパラパラと落ちるので、下にお皿や新聞紙を置いて、ミルの表面についた粉をブラシでしゃっしゃっと掃除していきます。

ミルカバーを回して、内部の粉も落としやすいです。

ミルの刃は金属加工の街・燕三条地域のステンレス製で、この形状は独自設計なのだそうです。

ミルを外して掃除をするなんて大変そう……とつい腰が重くなっていましたが、いざやってみるとミルを本体から外すのもミルを開けるのも簡単で、あっけいほど簡単です。

皿だけではキャッチしきれなかったコーヒーの粉を掃除したり、コーヒー豆特有のあぶらっぽさで手がヌルヌルしたりしますが、メカの内部をのぞくワクワク感と粉が取れるスッキリ感があり、やってみると意外になかなか楽しい作業です。

コーヒーミルのメンテナンスは刃の周りもしっかり掃除するのがポイント!

本製品を1年くらい使った時から、コーヒーを挽く時に【キュイキュイ】という音がして、時にエラーで止まってしまう事が度々起こるようになりました。

これを回避するには、大きな歯車の部分を反時計回りに回すと、刃の部分も分解して掃除するのがポイントです。

刃の周りは付属のブラシでは柔らかすぎて取れないので、割り箸や竹箸の先でぐりぐりと粉の塊を落としてきれいにしていく事をおすすめです。

螺旋状の部分や歯の部分だけではなくて、土台の部分もきれいにすれば、異音は一切せず、毎日快適に使えるようになります。

水タンクは取り外して洗えないが洗浄モードがある

本機の水タンクは細長い機体の奥のほうについており、中の様子を覗きにくく、取り外せないので、自らの手で洗うことができません。

「洗いやすさを考えると、給水タンクは外れた方が良い」という意見も多いかも知れませんが、洗浄機能が付いています。

シロカ等の従来の全自動コーヒーメーカーには無かった機能ですが、こちらは内部まで細かく洗浄することを考えて設計されています。

水タンクを掃除する際は、「クエン酸洗浄」で掃除する必要があります。

3カップ分の水が入った水タンクに、小さじ1杯(約5g)のクエン酸を入れ、箸などでよく混ぜますが、カネヨ石鹸の「クエン酸くん」(500g・648円)がコスパが良くておすすめです。

メンテナンスダイヤルを「CLEAN」に合わせ、スタートボタンを押すと、水タンクの湯沸かしが始まります。

取扱説明書によれば「汚れがひどいときは、電源スイッチをオフにし、このまま約12時間放置してください」とのこと。

12時間後、メンテナンスダイヤルを「DRAIN」に合わせて、ガラスサーバーの中にクエン酸の入った水を排水すると、水と一緒に、細かな茶色い粒が出てきます。

取扱説明書にはこの排水作業を「水道水だけで3~4回繰り返します」とあり、実際に水道水で4回やってから水タンクのフタを外して中をのぞくと、ピカピカになります。

水道水で汚れが落ちない時は、お湯を使う事を推奨!

なかなか汚れが落ちない時は、常温の水道水ではなく、ダイヤルを「CLEAN」に合わせてタンクの水を湯沸かしして排水すると落ちやすいです。

手入れを怠っていると、汚れをすべて外に出すのになかなかの手間がかかるので、こまめにクエン酸洗浄する事をおすすめします。

使いやすさは?

口コミサイトで本機の口コミを見ていると、「美味しいコーヒーは淹れられるが、初心者には分かり難い」という口コミをチラホラみかける事がありますが、それは本機には「標準モード」といったボタン1つで選べるモードがない事に起因します。

つまり、「粗挽き」、「中挽き」、「細挽き」からユーザーが選択する必要があるので、好みに合わせて選択できる部分が受け入れられない部分かもしれません。

コーヒーのことをほとんど知らない人が、スーパーでコーヒーの粉を買ってきても、それなりに納得のできる味ですし、カフェで豆を買ってきても、それなりに納得できる味ですが、それを「自動モード」ボタン一つでできる様にしてあるのが、優れたコーヒーメーカーだという考えもあるでしょう。

1プッシュで選択できる「標準モード」特殊なボタンがなくても、「標準」という言葉を「浅目盛り」「中挽き」「83℃」に添えるだけでも、コーヒー初心者にとっては更に分かりやすくなったかもしれません。

ツインバード コーヒーメーカー 評判 /amazonより公式サイトで買う方が安全

ツインバードのコーヒーメーカーは、Amazonや楽天でも購入できますが、公式オンラインストアだけが5年保証に対応していますので、何かあった時に安全です。

amazonで売っているCM-D457Bのほうが値段は安いですが、商品を買い付けた非公式の小売事業者が販売している商品なので、これは正規の流通商品ではありません。

実際、様々なトラブルが発生しているとアマゾンレビューで口コミがあります。

私も正直どっちで買うか迷ったのですが、やはり長く愛用したいのでツインバードの公式サイトで購入しました。

ちなみに、公式サイトでCM-D457Bは購入すると下記がセットになっています。

  • 計量カップ
  • お手入れブラシ
  • ペーパーフィルター
  • 取扱説明書(保証書付)
  • ガイドブック

amazonで売っているコーヒーメーカーは公式販路の商品じゃないため上記が同梱されているかは不明でしたし、amazonでは購入の際の不具合の口コミが多くみられたので公式サイトで購入しました。

ミルを掃除していたら小さなマグネットが出てきました。一体どこの部品でしょうか?銀色の小さい円筒形の磁石であっていますか?コーヒーメーカーを正面から見ながら、ミルを取り外します。取り外すとミルの調整ダイヤルの右側(高さは調整ダイヤルの上ぐらい)の奥の透明な部分の内部にセットされていました。透明部分といってもダイヤルがついている出っ張った部分では無く、豆を入れる本体部分です。下のネジを外さないと取れないような・・・

amazonでCM-D457Bを買った人の上記レビューですが、どこの部品だか分からないマグネットが出てくるとのこと。私は公式サイトで購入したCM-D457Bのミルを同じように掃除しましたが、上記のような現象は起こっていません。

豆の粉が周囲に飛び散るのがネックです。本体の掃除は普段は不要なレベルなのですが、毎回、豆が飛び散るので台や床の拭き掃除が必要になります。この点が残念なので星4つです。

Amazonで購入したCM-D457Bは、ミルに問題があるのか、粉の出口に問題があるのか不明ですが、挽いた粉が周囲に飛び散るそう。私はCM-D457Bで入れたコーヒーを毎日飲んでいますが、上記の現象は一度も起こっていません。

少し気になるのは六つの穴からお湯がシャワー状になるということですが、そのうちの一つの穴が固定してあるネジと近いため、お湯がネジに当たり、シャワーにならない時があります。

CM-D457Bは、シャワーのようにお湯が出てきて、ムラのない抽出ができるのが特徴ですが、AmazonでCM-D457Bを購入した方は、シャワーにならない時があるようです。私も公式サイトで購入したCM-D457Bを実際に観察していましたが、上記のようなトラブルは一度も起こっていません。

CM-D457Bは公式サイト買ったほうが失敗するリスクは少ない

ツインバードのCM-D457Bは、公式サイトのお値段は税抜きで37,800円とややお高めであり、Amazonで販売されている製品の方が5,000円~10,000円ほど安いのは事実です。

しかし、最初から失敗するリスクがない正規品を買ったほうが、修理の手間も送料もかからず結局はお得ですし、何よりも公式店限定の5年保証は何かあった時の安心感があります。

私は公式オンラインストアで購入してから1年以上経った現在までは、トラブルなく毎日フル活用していますが(ミルの掃除をサボったせいで音がうるさくなった事が一回だけありましたが)、この先も壊れない保証はないですし、公式オンラインストアで購入して良かったと思っています。

全自動コーヒーメーカーは美味しいコーヒーを作るだけじゃなく、自分の時間を作るための道具なので、メーカー直販で出来るだけ安全で信頼感のある製品を購入する事をおすすめします。

ツインバード コーヒーメーカー 評判 /まとめ

ツインバードの全自動コーヒーメーカーを実際に購入して使ってみたところ、値段以上の価値がある全自動コーヒーメーカーでした。

操作も簡単で、好みの味に作りやすく、ハンドドリップと同等の味を楽しめます。。

ミル単体でも使えますし、音がシロカのコーヒーメーカーより静かで静音性も高いです。

値段が安いシロカの全自動コーヒーメーカーがCM-D457Bに勝っているのは、一度に4杯分作れるという1杯分量が多く作れるという点だけであり、味にこだわるなら間違いなくツインバードを選ぶべきです。

結論、ツインバードの全自動コーヒーメーカーは、ハンドドリップで淹れたような美味しいコーヒーが作れて、シロカより自分好みの味のコーヒーを作りやすいです。

何より、日本コーヒー会のレジェンドが監修しており、コーヒーの味が日本人に最適化されています。

コーヒーの味に妥協したくないけれど、少しでも手軽に淹れられるコーヒーメーカーを探している方には本当におすすめできるコーヒーメーカーです。

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